マーケティング

リスティング広告とは何か?を初心者にわかりやすく解説してみた

公開日 2022/01/07
最終更新日 2022/01/08

Web広告と聞けば、なにかと耳にすることが多いのが「リスティング広告」なのですが、リスティング広告がどういう広告なのかいまいちわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「リスティング広告とはそもそもどんなものなのか?」という話から、基本となるリスティング広告の知識をまとめてみました。

リスティング広告の全体像をまとめましたので、この記事さえ読めば、ひとまずリスティング広告の基本的な部分はわかってもらえるかと思います。

この記事でリスティング広告の基本について抑えていきましょう!

リスティング広告とは?

リスティング広告とは「検索連動型広告」のことになります。

名前の通り、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンで、あるキーワードを検索した際に、画面上に表示されるテキスト形式の広告のことになります。

SEM(Search Engine Marketing)と呼ばれることもありますね。

具体的には、下図の中の赤枠で囲った部分がリスティング広告になります。

それぞれGoogle 広告(旧称:Google AdWords[アドワーズ])、Yahoo!
広告(Yahoo!プロモーション広告)というサービス内で提供されています。Google検索の検索エンジンシェアは世界1位で、日本国内においても70%ほどを占めています。

一方、Yahoo!検索は日本国内の25%ほどを占めているので、この2大検索エンジン押さえておけばリスティング広告はまず問題ないでしょう。

リスティング広告って実は検索連動型広告以外にも、「ディスプレイ広告」というのも存在します。

ディスプレイ広告は、たとえばサイトの上部や文章の間、下部などに表示されている広告のことです。以下の画像の中にも見受けられますね。

ディスプレイ広告には大きく2種類あります。

ユーザーの興味・関心などでターゲティングする手法と
ユーザーの見ているサイトの属性でコンテンツをターゲティングする手法があります。

「リマーケティング広告、リターゲティング広告」とよばれる広告主のサイトに来た人へ行動履歴をもとに後追いで表示するのが代表的な手法になります。

ディスプレイ広告は、Googleが提供するGDN(Google ディスプレイネットワーク)とYahoo!JAPANの提供するYDA(Yahoo!広告 ディスプレイ広告 ※旧:YDN)が代表的なので覚えておきましょう。

検索連動型広告のほうは、ユーザーがネット上で検索したキーワードと連動して広告が表示される為、自社の商材がユーザーの疑問を解決出来るものであれば、すぐに購買に繋がる可能性があります。

一方でディスプレイ広告は、なかなかユーザーの購買までは繋がりませんが、バナー(画像)を使って潜在ユーザーに商材をアピールすることができます。

目的としては

検索連動型広告のほうは→顕在層

ディスプレイ広告のほうは→潜在層

を狙って使用するものだと覚えておくとよいでしょう。

自然検索(SEO)との違い

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されています。

リスティング広告が入札制の広告であるのに対し、SEOは広告ではなく、検索される言葉に最適な記事やサイトが上位に表示される仕組みになっています。

リスティング広告と自然検索の違いを簡単にまとめると以下の3つです。

掲載が有料か無料か

リスティング広告は広告がクリックされるたびに掲載者に費用が発生します。※これをクリック課金制と言います。後ほど詳しく解説します。

一方、自然検索はクリックをされても掲載者に費用は一切かかりません。

掲載順位をコントロール

リスティング広告は、掲載順位が広告ランクによって決まります。

詳細は後述しますが、広告ランクは広告の入札金額と広告の品質スコアによって変動するので、入札金額を変更するなどすれば、ある程度掲載順位をコントロールすることができます。

自然検索は、検索エンジンのランキングアルゴリズムによって検索順位が決まります。言い換えると検索エンジンからの評価がすべてであり、掲載順位のコントロールが困難であるといえます

キーワードの選定

リスティング広告を配信する際には「このキーワードで検索されたらこの広告を表示しよう」ということが意図的にできます。

一方で自然検索では、検索結果画面にページを掲載する際に特定のキーワードを指定ことは難しく、検索エンジンのアルゴリズムによって表示されるかどうかが決まります。

検索連動型広告の仕組みとしては、次の4つの項目があります。

  • 1,キーワード
  • 2,広告文
  • 3,クリック
  • 4,掲載順位

1,キーワード

検索連動型広告において、キーワードは最も重要な要素になっており、ユーザーが検索したキーワードとアカウントに登録したキーワードがマッチすれば表示されます。

ユーザーが検索したキーワードと連動して広告が表示される為、検索連動型広告と言われます。この中にキーワードのマッチ度というのがあり、ユーザーが検索したキーワードとアカウントに登録したキーワードがマッチした際に広告が表示されますが、どの程度マッチしたら広告を表示するかを設定することが出来ます

この「どの程度マッチしたら」というマッチ度の事をキーワードのマッチタイプと言い、キーワードのマッチタイプには次の4つがあります。

完全一致、フレーズ一致、部分一致、絞り込み部分一致があります。

それぞれの特徴を「化粧水 美白」の商材で解説すると、

完全一致・・・設定したキーワードと検索キーワードが完全に一致した場合、

もしくはその類似パターンに該当する場合に広告が表示される。

フレーズ一致・・・設定したキーワードの前後に違うキーワードが加えられている場合も広告が表示される。

部分一致・・・設定したキーワードだけではなく、関連した検索キーワードにも広告が表示される。

絞り込み部分一致・・・設定したキーワードの前後や間に別のキーワードも含めて検索されている場合でも広告が表示される。語順が異なる場合でも広告が表示される。

2,広告文

検索連動型広告では、広告文が非常に大きな役割を果たします。

ユーザーはネットで何かを検索する際、今抱えている問題を解決しようとしています。その問題を短縮したものが、ユーザーが検索しているキーワードになります。

ユーザーは、検索結果の中から自分の悩みを解決出来るサイトを探しているので、広告文を使って「あなたの抱えている問題はこのサイトで解決出来ます」と示す必要があります。

「東京 プライベートジム」で検索した結果の広告を見てみましょう。

おそらく、上の広告文をクリックしたくなるのではないでしょうか。

2つの広告文はほとんど同じですが、「東京 プライベートジム」という言葉に対して、上の広告文は「東京都」「都内」「プライベートジム」という言葉を使っているのに対し、下の広告文では「関東圏」「関東」「スポーツジム」という言葉を使っています。

このように、ほとんど同じような意味の言葉であっても、ユーザーが欲しているものとのマッチ度が高い方がクリックしたくなるので、なるべくキーワードとマッチさせた広告文を設定する必要があります。

広告表示オプション

また、広告文には、広告表示オプションというものがあり、通常の広告文にプラスして特定の情報を表示することが出来ます。

イメージしやすいものとしては住所電話番号価格等が表示されている広告文、これが広告表示オプションになります。

3,クリック

検索連動型広告は、クリックをいかに集めるかが重要になってきます。

どれだけ広告を表示しても、ユーザーにクリックしてもらわなければ意味がありません。

①,②でご紹介したキーワードと広告文は、クリックを集める為に重要な要素であり、どれだけクリックを集めたかを計る重要な指標がクリック率になります。

クリック率は、広告が表示された回数(インプレッション数)に対して、何回クリックされたかで計測します。

クリック数÷広告表示回数×100=クリック率

キーワードや業種によって異なってきますが、基本的にクリック率の平均は1%になります。

4,掲載順位

検索連動型広告の掲載順位は、オークション制になっており、広告ランクで決まります。

広告ランクは入札単価品質スコア(品質インデックス)で決まってきます。

入札単価

検索連動型広告はクリック課金制であり、キーワード毎に「広告がクリックされたらいくら支払うのか?」を設定します。

ここで設定した金額を、入札単価と言い、広告がクリックされる度に支払う必要があります。

品質スコア(品質インデックス)

Googleでは品質スコアYahooでは品質インデックスと言いますが、これらはその広告がどの程度ユーザーに求められているのかを数値化したものになります。

品質スコア(品質インデックス)が高ければ高いだけ、掲載順位が優遇される仕組みになっています。品質スコア(品質インデックス)で重要になってくるのは、次の3つになります。

  • 広告のクリック率
  • 広告の関連性
  • LP(ランディングページ)との整合性

クリック率が高いという事は、多くのユーザーがクリックしているという事に繋がるので、ユーザーに求められていると判断されますし、広告との関連性やLPとの整合性は、高ければ良い広告ですが、低ければユーザーを騙す広告にも繋がるので悪い広告と判断されます。

広告ランク

広告ランクは、キーワードの入札単価品質スコア(品質インデックス)で決まります。

キーワードの入札単価×品質スコア(品質スコア)で広告ランクを求めることが出来ます。

入札単価×品質スコア(品質インデックス)=広告ランク

掲載順位の決定例

実際に、1つのキーワードを4社で入札していた場合を例に、掲載順位の決定の流れを見ていきましょう。

検索連動型広告はオークション制ですので、お金がある会社が有利だと言われるケースは非常に多いですが、広告の質によっても、掲載順位が大きく左右される事が分かると思います。

もちろん、お金がある企業が強いというのは否定出来ませんが、自社商品の強みを生かせるキーワードであれば、小額でも十分に戦うことが出来ます。

ディスプレイ広告の仕組み

ここからは、ディスプレイ広告の仕組みについてご紹介していきます。

ディスプレイ広告は、以下の3つの項目が知っていればOKです。

1,バナー(画像)

2,ターゲティング

3,リマーケティング(サイトリターゲティング)

1,バナー(画像)

コンテンツ(ディスプレイ)広告は、バナー(画像)を使って広告を出稿していきます。

コンテンツ広告で使用するバナーは、次の2つに大別されます。

  • 通常のバナー
  • テキスト広告(テキストベースの広告)

通常バナー

通常のバナーを使ったコンテンツ(ディスプレイ)広告は、下記のようなものになります。

こちらの広告は、バナーを用意する必要があります。

テキスト広告

テキストベースの広告を使ったディスプレイ広告では、先程のようにバナーを用意する必要はありませんが、広告文を作成する必要があります。

こちらのタイプの広告も成果が見込めますので、配信する場合は必ず設定するようにしましょう。

2,ターゲティング

ディスプレイ広告で最も重要な要素が、このターゲティングになります。

ターゲティング手法は多岐に渡っており、GoogleとYahooでも異なるので、初心者が最初につまづくポイントでもありますが、決して難しいものではありません。

ターゲティングには、ユーザーをターゲットにしたものサイト(広告の掲載面)をターゲットにしたものの2種類しかありません。

ユーザーをターゲットにした広告

ユーザーをターゲットにした広告では、次のようなことを考慮して、ターゲットを選定していきます。

・年齢や性別(デモグラフィック)

・どんなキーワードで検索しているのか

・どんなサイトを見ているのか

ざっくりとですが、それぞれで設定出来るターゲットの種類を、GoogleとYahooに分けてまとめましたので、確認してみて下さい。

GDNもYDNもデモグラデータを使ったターゲティングが可能です。

インタレストカテゴリでは、Yahooが用意したカテゴリ一覧の中から、配信したユーザー属性(ユーザーカテゴリ)を選択してターゲティングを行います。

一方インタレストマッチでは、登録した広告のタイトルや説明文、飛び先のサイト(LP等)などの情報から、Yahooが自動的にマッチするユーザーを選んでターゲティングしてくれます。

広告の掲載面をターゲットにした広告

広告の掲載面をターゲットにした広告では、次のようなことを意識して、ターゲットを選定していきます。

・どんな言葉が使われているか

・どんなジャンル(カテゴリ)のサイトか

・どのサイトが合っているのか

サイトをターゲットとした広告もGoogleとYahooに分けて、それぞれで設定出来るターゲットの種類を簡単にまとめましたので、確認してみて下さい。

3,リマーケティング

ディスプレイ広告は、ターゲティングの種類が豊富で、最初はとっつきにくい部分がありますが、そんな時はリマーケティングから取り組む事をおすすめします。

リマーケティングは、1度サイトやLPに訪れたユーザーを追跡するという単純なターゲティング手法であり、効果が高く設定もすごく簡単です。

リスティング広告の課金の仕組み

課金の仕組み

リスティング広告は、検索連動型広告とコンテンツ(ディスプレイ)広告で課金の仕組みは変わる事無く、どちらも広告がクリックされたタイミングで広告費が発生します。

つまり、広告が表示されるだけでは広告費が発生することがないので、クリックというアクションを起こしたユーザーに対して広告費用を支払う形になります。

クリック単価の仕組み

クリック単価の決まり方も検索連動型広告・ディスプレイ広告ともに同じになります。

クリック単価は、入札単価と一つ下の順位の広告の品質スコア(品質インデックス)で決まります。

具体的には次の表のような計算式で、クリック単価を計算することが出来ます。

例えば、1位表示と2位表示の広告の入札単価と品質スコア(品質インデックス)が下記の表のようになっているとします。

掲載順位2位のB社の広告ランクが2,000であり、掲載順位1位の品質スコアが8であるので、A社が支払うクリック単価は251円になります。

ちなみに、検索連動型広告とディスプレイ広告を比較した場合、コンテンツ広告のクリック単価は検索連動型広告の10分の1くらいになります。

リスティング広告の予算は、目標とするコンバージョン数や売上等から決めていくケースが多いですが、テストとして広告を出す場合は30万円~50万円が一般的です。

テスト予算で運用する場合、検索連動型広告に8~9割コンテンツ(ディスプレイ)広告に1~2割の予算を割り当ててスタートしてみましょう。

もちろん、業界の平均クリック単価やコンバージョンポイントによって予算の割り振りを決めていくことがベストですが、全く検討がつかないという場合は、このようなやり方で決めてしまってOKです。

あとは、広告を運用する中でベストな予算や予算配分を決めていくのが最もベターな方法と言えます。

5,リスティング広告3つのメリットとデメリット

メリット1,成果に繋がりやすいユーザーにアプローチが可能

特に検索連動型広告に当てはまりますが、リスティング広告は成果に繋がりやすいユーザー(顕在層)に広告を配信することが出来ます

ユーザーは検索行動を取る際、何かしら抱えている問題を解決しようとしています。

そうした、何かしらの行動を起こそうとしているユーザーというのは、自分の問題を解決出来る商品やサービスに出会うと、アクションを起こす可能性は非常に高いです。

これがリスティング広告の最も大きなメリットになります。

メリット2、低予算で広告配信ができる

先程、リスティング広告をテストでスタートする際の予算の目安は30万円~50万円だとお伝えしましたが、当然もっと低い金額からスタートすることも可能です。

自社商品やサービスに関連の深いキーワードだけ入札する等、広告費を抑えるような工夫をすることで、もっと少ない予算で広告を出稿出来ます。

メリット3,最短1日広告配信ができる

リスティング広告は、アカウントの入稿作業が終わり審査に通過すれば、すぐに広告運用をスタートすることが出来ます。

審査は機械と目視で行われますが、機械による審査に通った段階で、広告配信をスタートすることが出来、機械審査だけであれば最短30分で終わります。

慣れてくると、アカウントの構築をスタートしてから、1~2日で広告の配信が出来るようになります。

デメリット、こまめに運用を改善する必要がある

WEB広告に取り組んでいる企業であれば、ほぼ間違いなくリスティング広告に取り組んでいるといっても過言ではない程リスティング広告は一般化していますので、ライバルが非常に多いです。

その為、リスティング広告を運用する場合は、細かくアカウントを見直し改善しながら運用していく必要があり、これがリスティング広告の最も大きなデメリットと言えるかもしれません。

さいごに

さていかがでしたでしょうか。

昨今、リスティング広告は機能が複雑化していますが、今回ご紹介した内容を踏まえた上で実務のやり方をお勉強されると早く理解できると思います。

これを機に、ぜひリスティング広告にも挑戦し、高い成果を実感していただければと思います。

弊社では、広告アカウント運用スペシャリストによる運用代行を行っておりますのでそちらも検討してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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